rem Forest(レム フォレスト)は、キャンパー鹿児島が製作する、ハイエーススーパーロング・スーパーハイルーフを使用したバン・コンバージョンキャンピングカー。
同社のレム フォレストのスーパーハイルーフバージョンで、インテリアは同一ながら室内高が高くなっている。なお、これは限定バージョンとされている。
レム フォレストの大きな特徴は、大容量リチウムイオンバッテリー「KULOS」を標準搭載していること。これは同社がバッテリーメーカーと共同開発した5000Whの専用のリチウムイオンバッテリー。これにより家庭用エアコンを10時間以上運転することができる。もちろん電子レンジなど大容量家電も電気の心配なく使える。
エクステリアは、ハイエーススーパーハイルーフだけに車高は2,460mmもある。ハイエーススーパーロングもハイルーフではあるが、大人が立つと頭が天井に付く場合もある。スーパーハイルーフは室内高が1800mm以上あり、車内の圧迫感を大きく軽減する効果がある。
また右サイドのウインドウは運転席を除き、全面エクステンションウインドウ化されており、これにより後部ベッドは横置きダブルベッドとなっている。
インテリアはレムフォレストと基本的に同じで、ダーク系の家具と、フォレストにちなんだ淡いグリーンのソファで落ち着いた室内にしている。もちろん室内高が高い分、レム
フォレストに比べて収納棚が増えている。
高い天井高の室内
レイアウトは、同社のレム セカンドアクトが後部を独立性の高い寝室にしたのに対し、オープンなレイアウトとしたもの。トイレルームは持たず、対座ダイネットとハイマウントダブルベッドのシンプルな構成としている。これにより、室内を広く見せている。
ダイネットは2列目にマルチモードシートを採用、3列目の簡易シートとで対座ダイネットを形作っている。また、前向きにセットすると、運転席、助手席を含め5名が前向き着座してドライブできる。
ベッドは後部にハイマウントダブルベッドを装備、また2列目と3列目のシートをフラットにしたフロアベッドもあり、合わせて4名が就寝できる。従って、4名が前向き着座して移動でき、4名が就寝できるので、ファミリーでの使用に対応できる。
ハイマウントベッドは常設仕様と言いたいところだが、このベッドをセットすると、シンクが使えなくなるので、完全な常設ベッドではない。
後部のハイマウントダブルベッド
ギャレーは最後部左側に丸形シンクがビルトインされている。しかしフォーセットは後部に吊り下げられた形で、どちらかというと車外で使うのに便利なように考えられている。
また、このシンクはベッドマットを置くと下に隠れてしまうため、ベッドを常設すると使えなくなってしまう。
即ち、使うことを前提にしているのではなく、8ナンバー取得のために付けてある感が強い。
冷蔵庫は上蓋式冷蔵庫がフロント右サイドにビルトインされている。まや電子レンジもオプションで、これは中央右サイド上に設置スペースが用意されている。
シンクは後部左側にある
収納は、ベッドルーム右上にオーバーヘッド収納が用意されている。中に間接照明を仕込んだ手の混んだ収納だ。ただベッド下を除き、それ以外に収納は見当たらない。スーパーハイルーフなら、高さを生かしてもっとオーバーヘッド収納を充実させて欲しいところだ。。
ベッド下は全て収納スペースなので大きな荷物も収納できる。
また、左右のラックはベッドボードを収納できるが、ベッドを常設にすればここはフリーになるので、大きめの荷物を収納しておけるだろう。
空調は、FFヒーターがオプション設定される一方、家庭用エアコンが標準装備される。
家庭用エアコンの室外機は、後部床下に設置される。KULOSの大容量により、エアコンは実用的な時間使うことができる。
電装系は、先の通り大容量リチウムイオンバッテリー「KULOS」が標準装備されており、バッテリー容量に関して不安は全くない。
ただしバッテリー容量が大きければ充電する回数が少なくなるというだけで、充電はもちろん必要だ。長距離旅なら数日に1回はRVパークやキャンプ場に停泊する必要があるのは、発電機を積んでいない限り他と変わらない。
価格は918万円(税別)。通常のレム フォレストが705万円(同)なので、スーパーハイルーフは約210万円高ということになる。スーパーハイルーフにこの価値を見出せるかがポイントになるが、単にベース車がスーパーハイルーフになったという感じで、プレミアム感が無いのは残念なところ。
しかしKULOSが搭載されたスーパーハイルーフ車という意味では、意味がある1台と言える。