プロライトというビルダーは多分初めて聞く方が多いと思うが、カナダのトレーラービルダーで、日本へはライトスタッフトレードが輸出入業務を行っている。
一部自走式のモデルもあるが、トレーラーのラインアップがメインで、2軸の大きなものから、大変小型のものまで、ラインアップを揃える。
今回紹介するのは中堅のモデルで”プラス”と名付けられた、全長4.5mのモデル。
860Kgなので、もちろん牽引免許は必要。
しかし、乗用車クラスでも楽に引けるとしている。
プラスの特徴はこの大きさながらスライドアウト機構を持つこと。
中央が横方向にスライドアウトし、ギャレー前にあるソファが後ろに移動するので、室内中央がかなり広くなる。
コンパクトなモデルながら、体格の大きい欧米人を基準に作られているので、日本人が使う場合は、更に余裕があるだろう。
レイアウトは、後部エントランスで、前部に対座ダイネット、中央にギャレーと、それに向かい合うソファが設置される。
後部はシャワー&トイレルームが置かれており、欧米モデルの例に漏れず、温水シャワーも標準装備されている。
ベッドはダイネットを展開してベッドメーキングするので、就寝前にひと手間必要となる。
ベッドサイズは1880x1320mmなので、家庭用セミダブルとダブルの中間の幅で、日本人でも2名就寝だと、ゆったりと言う感じではない。
毎回ダイネットからベッドへの変更が煩わしい場合は、スライドアウト部のソファがあるので、こちらをダイネットとして、対座ダイネットは常設ベッドとしておく手もある。
二人仕様なので、このスタイルでも窮屈さはないだろうし、むしろスライドアウトする部分をメインダイネットにする方が効率が良いだろう。
ただし、この場合一つ問題がある。
ダイネットをベッドにする場合テーブルを使用するので、中央のソファの前にテーブルが無いのだ。
乗り出す前に、ダイネットを常設ベッドとして使うかどうかを決め、もしそのようにするなら、もう一つテーブルを用意しておく必要がある。
ギャレーは本格的な2口コンロとシンクがビルトインされ、調理スペースも十分確保されているので、調理も余裕で可能。
冷蔵庫は約35リッターで、二人で使用する分には自炊しながらの長期旅も全く問題ない。
更に電子レンジも標準装備されている。
ただ、これは現地のものがそのまま付いてくるので、英語表記になっている。
また、外部電源接続時でのみ使用可能で、バッテリーでは動作しない。
ギャレー下は大きな収納庫になっており、またギャレー上部にもオーバーヘッド収納があるので、食器類の収納は問題無いだろう。
トイレ&シャワールームには、標準でカセットトイレと温水シャワーが装備される。
温水はガスボイラーで加熱するが、20リッターの水を高温の湯にして、水と混合して使用する。
清水タンクは37リッター程度なので、二人なら湯が足りなくなることは無いだろう。
また排水タンクは56リッター程度のものが装備されている。
収納は先のギャレー下が一番大きな収納スペースで、この他、リアのオーディオキャビネット下に収納スペースがある。
また、ギャレーの上部の他、ソファの上部にはオーバーヘッド収納が用意されている上、ソファの下の一部も収納スペースとして使える。
更に外部収納も用意されているので、汚れ物などの収納も可能だ。
サブバッテリーは輸入できないため、日本で新たに搭載する。
1個標準装備されているが、追加のサブバッテリーも搭載可能。
サブバッテリーは走行充電、あるいは外部電源接続時に充電される。
ガスは、プロパンガス仕様。
ヒーターもプロパンガスで動作する。
残念ながら、カセットガスへの変更はできないようだが(自己責任での変更は可能)、現在日本仕様向けに開発中とのこと。
トレーラーは、日本では自走式に比べメジャーな存在ではないが、その理由はやはり運転の不安があるのではないだろうか。
けん引免許が必要なことも理由の一つと思われる。
しかし、けん引免許に関しては、それほど難しいものではないし、販売店もサポートしてくれるだろう。
また、大きなトレーラーならともかく、比較的小型のトレーラーなら、あまり運転にナーバスになる必要はない。
プロライトプラスを含め、最近では小型で魅力的なトレーラーがいろいろ発売されているので、トレーラーへのハードルはそれほど高くなくなっている。
また、自走式のようにエンジンが付いていないので、豪華な内装のモデルでも比較的安価に手に入るのも大きな魅力だ。
牽引車は、現在所有しているクルマが普通車クラスならそのまま使用できるので、追加の駐車スペースさえあれば、比較的安価にオーナーになれる。
ライトスタッフトレードのWebサイトはこちら
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