Place(プラス)LV+1 レクビィ


Place LV+1(プラスLVプラスワン)はレクビィが製作する、ハイエース標準ボディハイルーフをベースにしたバン・コンバージョン キャンピングカー。
+1(プラスワン)の名前は、運転席、助手席に加え、もう1名が前向き着座できる単座シートを備えることからこの名が付いている。なお、単座シートを持たないで、ロングソファの対座を採用したPlaceLVも選べる。(記事はこちら

同社はハイエースを中心にバンコンラインアップを展開するビルダーで、ハイエーススーパーロングから軽キャンパーまで多くのモデルを用意している。

PlaceLV+1はハイエース標準ボディハイルーフをベース車に採用したモデルで、運転しやすさと、ハイルーフによる広い室内を兼ね備えている。日常用途で通勤や買い物に使い、休日は車中泊を伴う遠出ドライブを楽しむことができる。

エクステリアは特に架装は無いので、外観はキャンピングカーと分からない。普通のハイエースと同じなので、通勤などに使っても目立つことはない。

 「網代」仕立ての家具で落ち着いた感じの室内

インテリアは、同社独自の洗練されたデザインで、特に「プラス」シリーズで共通して使われている「網代」仕立ての家具は落ち着いた中にも高級感がある。

レイアウトは前部にギャレーを配置、後部はロングシートと単座の対座ダイネットが置かれている。2列目の単座シートはマルチモードシートで、前向き、後ろ向き、フラットにセットできる。
プラスワンはこのシートの存在を表したネーミングで、二人旅仕様ながら、必要に応じてもう一名が乗車できるのが特徴。このシートは優れもので、リクライニングはもちろん、前向き設置時にはレッグサポートまで装備している。なお、小さい子供がいるファミリーなら3名で就寝できるので、このようなファミリーにも適しているだろう。

 後部は

ダイネットは、後ろ向きにセットした2列目シートと3列目シートで、2名が向き合うスタイル。これは同社のカントリークラブにも採用している手法で、二人旅仕様のレイアウトでは使いやすい。
また、2列目シートを前向きにセットした場合でも、シューズボックスを簡易シートとして対座することができ、テーブルもセットすることができる。こちらのダイネットの使い方は、ドライブ中の一時休憩などで、2列目シートをいちいち後ろ向きにしたくない場合などが考えられる。

ベッドは、ロングソファと2列目シート、そして3列目シートをフラットにしてセットする。ベッド展開はプラスLVの方が左右両側がロングシートなので楽だろう。プラスLV+1はマルチモードシートがある分多少作業量が多くなる。ベッド展開すると後部全面がベッドになるので、二人ならゆったり就寝できる。仕様上は大人3名が就寝できることになっているが、この場合はかなり窮屈。しかし小さな子供が一人いるファミリーなら十分就寝できる。
特筆できるのは、最後部のベッドボードがリクライニングできる点。これにより、足を投げ出してテレビを観ることができる。車内で如何に楽な姿勢で寛ぐことができるかは重要な要素なので、このアイデアは嬉しいものだ。欲を言えば、背もたれが低いので、ヘッドレストなどが欲しいところだ。

ギャレーはエントランス向いにあり、ギャレー前のスペースは広く取られているので、調理がしやすい。コンロは埋め込み式ではなく、卓上カセットガスコンロをいちいちセットしなければならないが、ギャレーコンソール上の面積が広く使いやすい。
丸形シンクの下には、各10リッターの給排水タンクが収納されている。
冷蔵庫は49リッターでSuperior仕様に標準装備され、電子レンジはオプションだがギャレーコンソールにビルトイするスペースが用意されている。(電子レンジがビルトインされた映像はこちらのビデオの0:57付近で見ることができる)

 49リッター冷蔵庫がビルトインされたギャレー

収納はギャレー上、ダイネットの左右上にオーバーヘッド収納が用意されている他、キャブ上の空間を利用して収納スペースが用意されている。奥行きも十分あるので、寝具など大きな荷物を入れておける。

 左右と前面に設置されたオーバーヘッド収納

空調はFFヒーターがオプションで設定できるほか、ハイエース標準ボディでは他に類を見ない家庭用エアコンがオプション設定されている。今回の展示車には装備されていなかったが、イメージは以前のプラスLVの記事とビデオを参照いただきたい。

電装系は、115Ahのサブバッテリーが1個標準装備される。Superior仕様では外部入力/充電機能も標準装備される。ただしインバーターは容量が選べるよう、Superior仕様でもオプションだ。サブバッテリーで電化製品を動かしたい場合はインバーターが必要で、特に電子レンジなら1500W以上のインバーターを装備する必要がある。外部電源が無いと電子レンジやテレビが使えないのは不便なので、インバーターを装備することをお勧めする。

価格はSuperior仕様が453万円(2WD/6AT:税別)。標準仕様は423万円なので30万円高価だが、Superior仕様では冷蔵庫、ベンチレーター、外部入力/充電、テレビ、カーテンが標準装備されるのでこちらをお勧めする。
ハイエース標準ボディハイルーフをベースにするモデルは、300万円中頃から400万円中頃までなので、プラスLV+1は高価な部類に入る。しかし、インテリアの高級感と家庭用エアコンが装着できることを考えると、スペシャリティ感は十分だ。



 

モデル プラスLV+1 Superior
ビルダー レクビィ
ベース車 ハイエース標準ボディハイルーフ
形態 バンコンバージョン
ルーフ架装 -
ナンバー区分 5
乗車人数 6
就寝人数 3
ダイネット形態 ロングソファ+単座対座
ベッド形態 ダイネット展開フロアベッド
コンロ ○(卓上型カセットタイプ)
シンク
給水タンク ○(10L)
排水タンク ○(10L)
冷蔵庫 ○(49L)
電子レンジ OP
ユーティリティールーム -
ポータブルトイレ -
カセットトイレ -
温水シャワー設備 -
ルーフベンチレーター
サンルーフ -
FFヒーター
ルームエアコン OP
サブバッテリー ○(115Ah x1)
バッテリー増設 -
走行充電システム
外部100V入力/充電
インバーター OP
発電機 -
ソーラーシステム OP
全長(mm) 4,695
全幅(mm) 1,695
全高(mm) 2,350
価格 453万円~(2WD/6AT)

2019年8月現在  (○は標準装備/OPはオプション)
価格は千円台切り上げ(税別)

動画はこちら

2019.8.2