Freed+Dog Loverはホワイトハウスが製作する、ホンダフリードをベースにしたミニバンキャンパー。
ホンダフリードにポップアップルーフを架装し、加えて愛犬と一緒に旅をするための装備を搭載した モデル。
キャンピングカーを購入する理由で特に多いのが、ペットと一緒に旅をしたいというもの。ペットを連れて公共機関で旅行するのは非現実的で、ほとんどの場合はクルマで移動するだろう。
Freed+Dog Loverはそれに特化し、車中泊までもカバーするという位置付けのモデルだ。
汚れの目立たないレザー調シート
ただしFreed+Dog Loverは、長期間ペットと一緒に旅行するような大型のキャンピングカーではなく、どちらかと言うと日帰り、あるいは長くても2~3日程度の車中泊ドライブを想定している。
装備はポップアップルーフの他、シートの汚れを防止するシートカバー、レザー調のフラットマット、リアハッチから飛び出し防止用のネット、簡単に収納できるビルトインウォーターサーバー、ちょっとした車外の収納ができるクォーターウィンドウボックス、そしてハッチを開けると車外から引き出すことができる引き出し収納など、様々なアイデアが凝縮されている。
後部スライド収納
2列目シートは畳んであるだけなので、これを立てれば5名乗車も可能 。日常用途にも問題なく使える。
就寝は、2列目と3列目のシートをフラットにしたフロアベッドと、ポップアップルーフを上げてできるルーフベッドで、 計4名が就寝できる。 現実的にはルーフベッドに1名、フロアベッドに1名と、小さい子供と犬といったところだろうか。
Freed+Dog Loverは、ポップアップルーフが架装されただけの「HOT Package」に比べて63万円(税込)程度高くなる。
具体的には、Dog Lover仕様として以下のものが標準装備される。
●クォーターウィンドウボックス
●ビルトインウォーターサーバー(ダストボックス付)
●飛び出し防止ネット
●フラットクッションマット(合皮)
●スライド収納
●アウトドアテーブル
●フロアカーペットマット
●Gathers 9インチプレミアムインターナビ(専用オープニング画面)
●シートカバー
●キーカバー
●テールゲートストラップ
●DOG LOVERエンブレム
●DOG LOVERデカール
クォーターウィンドウボックス
もちろん、単にペットが乗るためだけの装備、例えばシートカバーやフラットマットだけならもっと安価に対応ができる。しかし、Freed+Dog Loverはそれと比べるものではなく、トータルコーディネートの楽しさとして考えるべきだろう。
もっとも、ワンコが本当にビルトインウォーターサーバーから水を飲んでくれるかわからないし、散歩の後は足を洗ってやりたいと考える愛犬家は多いだろう。
すると、2リッターペットボトルに水を入れておくほうがはるかに使いやすく、むしろそのペットボトルや足を拭いた後のタオルを置く仕掛けが欲しいと考えるユーザーも多いのではないだろうか。
もう一つ考えて欲しかった機能がある。それは暑さ対策。
夏場、駐車場にクルマを駐めてコンビニやスーパーに行く間、愛犬を車内に残しておかなければならない場合がある。
窓を少しだけ開けて買い物に行く飼い主もいるが、これはかなり危険な行為だ。
(言うまでもなく、エンジンをかけたままクルマを離れるのは絶対避けるべき。)
特に断熱性の高くないクルマの場合、車内の温度はエアコンを止めると急激に上昇する。
そこで、例えばクォーターウィンドウに組み込まれた強力なベンチレーターとか、最近商品化されている小型クーラーをうまく組み込むなどのアイデアが欲しいところだ。
ホットパッケージにはサブバッテリーが標準装備されているので、現実性も高いのではないだろうか。
愛犬仕様のキャンピングカーが各社から発表され、様々なアイデアが搭載されているが、真に愛犬のことを考えるのであれば、100Ahのリチウムイオンバッテリーと小型クーラーを搭載する方が飼い主にとってはありがたい。暑さ対策は、ペットとキャンピングカーで旅する愛犬家、愛猫家にとっては、それほど切実な問題だ。