Dogエースはダイレクトカーズが製作する、ハイエース標準ボディを使用したバン・コンバージョンキャンピングカー。ハイエースワイドロングボディでも製作可能。
同社はハイエースベースのバンコンを主に製作しており、車中泊ベースのシンプルな構成のモデルから、アルヴェルエースのようなゴージャスなインテリアのものまでラインアップしている。
その中でDogエースは、愛犬を同伴させるユーザー向けに特化した仕様となっている。
ペットと一緒に旅行するためにキャンピングカーを購入したというユーザーも多く、ペットが乗ることを想定したモデルは珍しくない。
エクステリアの特徴は、ハイエース発売50周年を記念してトヨタが発売しているRelaxbase(リラクベース)を標準で使用していること。ハイエースへの架装は特になく、展示車はラッピングが施されているが、これは参考オプション。
もちろん、通常のハイエースでも製作できると思われる。
なお、標準ボディは4ナンバー、ワイドボディは3ナンバーでの登録が可能だ。
2列目に前向きシートを配置
インテリアはブルーをアクセントにしたアイボリーのシート。
もちろん、汚れに強い素材を使用しているので、汚れても簡単に拭き取ることができる。
更に右側後部側面には、ウインドウパネルを設置。アクセントともに、リードやドッグウエアを整頓できる実用的なボードになっている。
レイアウトは2列目にオリジナルシートを残し、ここに3名が前向き着座してドライブすることができる。
後部は両サイドにローボード収納を設置。その間を4枚のベッドボードで埋めてフラットフロアにしている。
一番前と後ろのボードを斜めに立てることにより、簡易の対座ダイネットを形成している。
もちろんこれらのベッドボードを取り除くと、広い荷室になるので、自転車やドッグキャリーなどを積むこともできる。
対座ダイネットの状態
ダイネットは前述の通り、後部が簡易対座ダイネットになるが、常にフラットフロアにしておいた方がペットも移動しやすいだろう。
ベッドはベッドボードを全てフラットにすると車幅全体がベッドとして使え、2名が就寝できる。
2列目シートも前に倒すとフラットになるのでベッドを身長方向に長くできる。
2列目シートの背面にはウレタンが入っておりクッションになっている。この部分は完全にフラットではないが、就寝に違和感はないだろう。
ベッドボードをフラットにしてベッドにした状態
ギャレーは装備されていないが、その代わり引き出し式アウトドアテーブルとシャワーが標準装備されている。
引き出し式アウトドアテーブルは、右側後部のローボードに収納されており、後部のハッチを開いた状態で後ろに引き出してテーブルを展開できる。
また、シャワーは左側後部に設置されており、車外でペットの足を洗ったりするのに便利だ。左側後部のローボードには清水タンクが収納されている。
引き出し式アウトドアテーブル
収納は両側のローボード収納ラックに小物を収納できるほか、大きなバッグなどはベッド下に収納することができる。
空調に関しての既述は無いが、恐らくFFヒーターはオプションで設置できるだろう。
電装系は、標準では特別に装備されておらず、サブバッテリーやインバーターはオプション。
ベース車になっているリラクベースにトヨタのオプションとして100Ahのディープサイクルサブバッテリーと350Wのインバーターが用意されているので、これを使用することもできるだろう。
価格は359万円(ガソリン/2WD/6AT:税別)。リラクベースの本体価格が334万円なので架装費は25万円程度となる。これでペット対応の装備とベッドが手に入るのなら、かなりお買い得だろう。後は車中泊をするなら、電装系などを付ければよい。