クレアはナッツRVがプロデュースするキャンピングカーで、トヨタカムロードをベースにしたスタンダードキャブコン。
全長によって、クレア5.0とクレア5.3の大きく2種類があり、クレア5.0は5m未満、クレア5.3は5190mmで5mを超す。
それぞれでレイアウトが多数用意されており、好みに合ったレイアウトを見つけることができる。
クレア5.3Zエボリューションは5mを超える全長を持ち、クレア5.3Zと同じレイアウト、即ちフロントに対座ダイネット、後部にハイマウントダブルベッド、その間にギャレーとユーティリティールームを持つ。
さて、エボリューションのネーミングが新たに付けられているが、これは同社が開発した急速充電システム”EVOシステム”が採用されてたモデル。
このシステムは充電効率を向上させ、6時間程度で、アイドリングだけで3個のバッテリーを満充電にできるというもの。
もちろん走行充電でも充電時間が短くて済むわけで、今まで走行充電では十分な充電ができなかった問題点を解決している。
即ち、従来は、サブバッテリーをしっかり充電するためには、発電機を積むか、そうでなければ外部100Vが調達できるRVパークやオートキャンプサイトを利用する必要があったが、EVOシステムがあれば、いざとなればアイドリングで充電できるということだ。
また、1日に数時間走行するなら、満充電にならなくてもある程度充電できてしまうので、その夜の電気に困ることはない。
ただ、同じ場所に長期滞在する場合は、数時間といってもアイドリングを続けるのは避けるべきなので、やはり外部電源が確保できるところを選ぶ必要はある。
レイアウトは、先の通りで、一般的なレイアウトと言える。
ハイマウントダブルベッドとバンクベッドの常設ベッドで4名が就寝できる他、ダイネットを展開するとベッドになるので計5名が就寝でき、ファミリー向けのレイアウトと言える。
ユーティリティールームも標準装備されており、オプションでカセットトイレが用意される。
また、完全防水されており、オプションで温水シャワーも可能。
ギャレーは2口コンロが一体になったコンビネーションシンクがビルトインされ、小さ目の鍋なら洗える大きさ。
ある程度の調理なら可能だが、調理スペースはあまり大きくない。
冷蔵庫は90リッターのものが標準装備される。
収納は、ダイネット上、ギャレー上、ベッドルームに大きなオーバーヘッド収納が装備される他、ベッド下が巨大な収納スペースになっているので、家族分の荷物も問題なく収まるだろう。
電装系は、先のEvoシステムの他、サブバッテリーは100Ahが3個標準で装備される。
インバーターも標準で1500Wの大容量が付くので、オプションの電子レンジを装備する場合は、そのままで可能。
なお、FFヒーターと家庭用エアコンが標準装備され、室外機は後部床下に設置される。
クレア5.3Zエボリューションは、もともと完成度が高いクレア5.3Zに、伝送系の強化を図ったモデルと言える。
家庭用エアコンやオプションの温水シャワーを付ければ、ほぼフル装備となり、国産バンコンでは上位モデルの位置付けとなる。
価格的には700万円前半からのスタートで、このクラスとしては価格的にもハイエンドに位置する。
なお、Evoシステムは、XとWにも対応可能。