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キャラバン イゾラはその名の通り、日産NV350キャラバンをベースにしたバンコン。
ボディは標準幅スーパーロングを使用している。
レイアウトは、前部にギャレー、後部にロングソファ対座式のダイネットを持ち、ふたり旅を想定した作りとなっている。
同社のハイエースベースモデルで言うと、ハイエースプラスに近いコンセプトだが、ハイエースプラスのボディがスーパーロングとワイドロングの2種類があるので、キャラバン標準幅スーパーロングはその間を埋めるボディサイズともいえる。

ただ、レイアウトは似ているが全く同じではなく、大きく異なっているのが、最後部に用意されたシャワールームの存在。
キャラバンイゾラのシャワールームは、FRP加工された完全防水だが、ハイエースプラスでは、ここは防水加工されていない。

ハイエースベースで、後部に完全防水されたシャワールームを持つモデルとなると、同社ではファイブスターやカントリークラブになってしまい、車格的に500万円台の上級車種となってしまう。
即ち、キャラバンイゾラは、同社で最も安価なシャワールームを持つモデルである。

もちろん、シャワールームを必要としないユーザーにとっては無用の長物だし、温水シャワーがオプション設定されているわけでもないので、かなり限られた用途ではあるが、海水浴の後のシャワーとか、汚れた手足を洗うなどと言った場合は便利だろう。

温水設備に関しては、オプション設定には書かれてないが、温水ヒーターで温水にするというようなことは可能だろうから、相談すると良いだろう。
ただ、清水タンクは19リッターなので、いずれにしても、本格的にシャワーを使うのは難しいだろう。

ベッドは、ロングソファのダイネットを展開してベッドメーキングし、大人2名が就寝できる。
ベッド状態にしてもテーブルを立てることができるので、ちゃぶ台形式のダイネットとしても使える。
ベッドメーキングが面倒なら、この状態を常設しておけば、テーブルの着脱だけでダイネットにしたりベッドにしたりできる。

ギャレーは運転席、助手席のすぐ後ろに設置される。
ハイエースプラスのように、右側に寄った設置ではなく、カントリークラブのような設置方法だ。
左右にシンクと冷蔵庫をビルトインするコンソールがあり、その間を跳ね上げ式のテーブルを渡している。
テーブルを下ろしておけば、運転席から後部への移動は問題ない。
冷蔵庫は、充実装備のキャラバンイゾラSuperiorに標準装備される。

収納は両側にオーバーヘッド収納が装備される他、左側シート下が、比較的大き目の引き出し収納になっている。
二人分の荷物なら、ぎりぎり収まるが、クローゼットが無いので、コートなど冬場のかさばる衣類は収納するところが無い。
なお、最後部のシャワールームを収納庫として使うならその心配はないが、それなら防水加工が無いハイエースプラスの方が良いかもしれない。

電装系は、115Aのサブバッテリーを1個標準装備し、走行充電が可能。
ただし、外部100V入力と充電は、Superiorでないと標準装備されない。
インバーターとソーラーシステムはSuperiorでもオプションになる。
追加バッテリーはオプション設定されていないが、設置スペースはありそうなので、オプションのテレビを長時間見たりする場合は、相談すると良いだろう。

キャラバンイゾラはNV350キャラバンベースなので、ディーゼルエンジンが選べるのもハイエースベースには無いメリットである。
完全防水のシャワールームやふたり旅のコンセプトが自分の使い勝手に当てはまるなら、キャラバンイゾラは他にあまり類を見ない、お買い得のモデルと言えるだろう。