輸入モデルvs国産モデル 内外キャブコン比較(4/6)


ACSプルミエ5.6 RVビックフット(751万円)


ACSプルミエ5.6はRVビックフットが製作するハイエーススーパーロングベースのキャプコンで、ボディカットし後部にシェルを架装する。スーパーロングベースのため、車長は5.6mと余裕がある。

ACSシリーズは、大容量のサブバッテリーを大出力のソーラーパネルで充電し、 システムを100Vで運用するACSコンセプトを採用。そのため、冷蔵庫やIHコンロも100Vの製品でオール電化が図られている。

ACSプルミエ5.6の場合は、105Ahのサブバッテリーが2個標準装備されるほか、オプションで増設も可能。リチウムイオンバッテリーは、オプションには記載されていないが、同社の他モデルでは搭載可能なので相談すると良いだろう。
また、ソーラーパネルは 155Wのものが2枚標準装備される。 さらに、オプションでもう一枚追加できるので、トータル465Wとなる。
単純計算すると3本のサブバッテリーをソーラーパネルのみで充電するのに約8時間かかることになる。 もちろん天気の状況によりもっと時間がかかるが、使う電気量が少なく、使っただけの電気を補充するのなら、外部電源に頼らなくても自立システムとすることができる。


レイアウトはロングソファーのダイネットと、後部のハイマウントダブルベッドの組み合わせで、二人使用を想定したレイアウトとなっている。
ダイネットとベッドルームの間には、ギャレーコンソールとユーティリティールームが配置されている。

海外モデルのように、カセットトイレや温水シャワーが標準装備されているのではなく、 がらんどうのユーティリティールームとして用意されており、トイレを設置すればトイレルームになるが、そのままで収納スペースとして使うこともできる。

ギャレーにはシンクと IH クッキングヒーターがビルトインされている。 ガスを使わないので安心ではあるが、 多用すると電気不足に陥る可能性はある。また、冷蔵庫は100V仕様の家庭用130リッターが設置されている。

ACSプルミエ5.6は、ソーラーパネル充電だけで長期旅がこなせるかどうかは別にして、 国産車らしいアイデアを採用したモデルと言える。


クレアスティング5.3 ナッツRV  ⇨ 詳細の記事はこちら


クレアスティングは、ナッツRVが制作するキャブコンで、同社の中核モデルであるクレアシリーズに新たに加わったラインナップ。クレアシリーズはバンクを持つエクステリアに対し、クレアスティングシリーズはバンクを持たないスマートな外観となっている。
5mを切るクレアスティング5.0と、5mを超えるクレアスティング5.3がある。

バンクは持たないがバンクベッドは装備しており、後部の常設ベッドと合わせて、ファミリーでの使用も問題ない。
クレアシリーズ同様、充実したレイアウトラインナップを揃えている。
クレアスティング XとZは、対座ダイネットとハイマウントダブルベッドの組み合わせ、Wは後部ベッドが二段ベッドになる。
いずれもダイネットとベッドルームの間にギャレーとユーティリティルームを持つ。

 Crea Sting5.3Xのインテリア

空調面ではFFヒーターと家庭用セパレートエアコンが全車標準装備される。またギャレーコンソールには2口コンロが一体になったコンビネーションシンクがビルトインされ、90リッター冷蔵庫と電子レンジも標準装備される。
カセットトイレや温水シャワーもオプション設定される。

さらにクレアスティング5.3の大きな特徴の一つが、同社独自の「エボリューションシステム」を標準搭載していること。これにより4個のバッテリーを5時間程度のアイドリングで フル充電することができる 。
滞在型の欧州と異なり、移動型の国内のキャンピングカーの使用方法に適したシステムということができる。

なおベース車はカムロードを使用しているが、ダブルタイヤを選択することもできる。

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2018.6.4