アサカゼとそのライバル比較(2/4)


ボーダーバンクス ナッツRV


同社のボーダーシリーズには、バンクを持つ「ボーダーバンクス」と持たない「ボーダー」があるが、ファミリー向けには、ダイネット展開なしに就寝できるので、ボーダーバンクスが適している。

ボーダーバンクスは、セミフルコンカテゴリーに分類され、マイクロバスのトヨタコースターをベース車に使用しており、トラックベースのキャブコンに比べ乗り心地で優るのが大きな特長だ。
しかし、大きなマイクロバスをボディカットしてシェルを架装するため、その分コスト高になることは否めない。

ボーダーバンクスのレイアウトはタイプD、G、Lの3種類があるが、後部にハイマウントダブルベッドを持つタイプDが今回の比較に最も近い。
セミフルコンについては、こちらの記事も参考いただきたい。


後部ベッドは同社独自のウッドスプリングベッドを採用、寝心地を追求している。
また、バンクベッドでも2名がゆったり就寝可能だ。

ギャレーは大きめの丸型シンクと2バーナーのコンロがビルトインされており、その間に調理スペースも取られている。
冷蔵庫は90リッターが標準装備され、また電子レンジも標準装備される。
ただし電子レンジは外部100V電源がある場合のみ使用でき、バッテリーで使用する場合はオプションの大容量インバーターを装備する必要がある。


ユーティリティールームは用意されているが、カセットトイレを設置し、温水シャワールームにするためには、防水処理なども含めオプションでの追加が必要となる。

空調は、FFヒーターは標準装備されるが家庭用エアコンはオプション。
電装系は、115Ahのサブバッテリーが2個標準装備されるが、インバーターはオプション。
発電機やソーラーシステムもオプションとなっている。


グローブバスGT I1 デスレフ

 グローブバスGT I6(I1の写真がないためI6を掲載:以下同)

輸入キャブコンは、ほとんどのモデルが後部に常設ダブルベッドを持つふたり旅仕様で、4名分の常設ベッドを持つファミリー向けとなるとアルコベンが通常の選択になる。しかし、6mを切るアルコベンは意外に少なく、アドリアのリドA35SPのみとなるが、クラスはワンランク下になる。

ファミリー用のもう一つの選択肢はフルコンで、殆どの場合プルダウンベッドを装備しており、完全な常設ベッドではないが、簡単にベッドセッティングできる。

しかし、フルコンもほとんどが6m以上の全長で、6mを切るモデルはこのデスレフ グローブバスGT I1のみだ。

このモデルは2017年モデルで、従来のグローブバスアクティブI1の後継モデルとなる。
従来は縦置きベッドレイアウトのI2も用意されていたが、今回のラインアップではI1のみになっている。

また本国では廉価版のnon-GTバージョンもあるが、輸入されているのはGTバージョンのみ。
なお、全長が更に長いI6とI7も輸入されている

インテリアは、センスよく高級感のあるヨーロピアンスタイルで、これが輸入モーターホームの一番のアドバンテージだろう。
また、ベース車は外見上は分からなくなっているがフィアットデュカト2.3Lディーゼル
が使用されている。


後部に横置きハイマウントダブルベッドを備え、加えてプルダウンベッドも装備し、計4名が就寝可能。
なお、プルダウンベッドは電動ではなく手動。

ギャレーにはシンクとコンロが一体のコンビネーションシンクがビルトインされており、コンロは3バーナーの本格的なもの。
シンクはこのクラスにしては小さめだが、小ぶりの鍋や皿なら洗える。
ただ、ギャレーコンソール上面はシンクとコンロでほぼ一杯で、調理スペースは残されていない。
跳ね上げ式の調理棚などがあると更に良かったと思われる。
ギャレーコンソールには引き出し収納など豊富に用意されており、調理道具の収納に便利。


また、上部にはオーバーヘッド収納が用意されている。
ギャレーの右横には、大型の145リッタータワー冷蔵庫+15リッター冷凍庫がビルトインされている。

その向かい側にはトイレ・シャワールームがあり、カセットトイレと温水シャワーが可能。
温水はトルマコンビ6により、ガスで10リッターの水を湯にし、水と混合して使用する。


空調はガスFFヒーターが標準装備され、家庭用エアコンもオプションで選択可能。

電装系はサブバッテリー1個が標準装備され、追加バッテリーがオプション設定される。
200Ahと400Ahのリチウムイオンバッテリーも選択可能。

欧州モデルは洗練されたインテリアと充実した装備が特徴だが、グローブバスGT I1はこれを6mを切るコンパクトなボディで実現している。

 ➡ (3/4)比較表で違いが一目瞭然


2017.3.14