5-4.退職後に夫婦二人で長期旅


団塊の世代がリタイアするタイミングとあって、このシチュエーションも非常に増えています。
退職後に夫婦でゆっくりと温泉巡りをしたいとか、観光地巡りをしたいといった声が増えており、キャンピングカーは、このような希望を実現する格好の手段になっているからです。

このシチュエーションでは、多くの場合長期旅になります。
場合によっては1カ月レベルの旅もあるでしょう。
しかしファミリーでの旅と大きく異なるのは、二人である、ということです。
即ち、走行中はほとんどの場合助手席にもう一人が座りますので、2列目に前向きにセットできるマルチモードシートは必要ないのです。
後部のダイネットは、全く自由な形で良く、ロングソファやラウンジシートでも問題ありません。

ACSエテルノオクタービアMもラウンジソファ

もう一つは、ベッドも二人分で良い、ということ。
それなら、後部にダブルベッドや2段ベッド、あるいはツインベッドがあれば、バンクベッドやプルダウンベッドは無くても良いわけです。
即ち、キャブコンならバンクレスでロープロファイルのスマートな車体が選べますし、コスト的にも有利になります。

あるいは、バンクベッドをメインベッドにすると、フロアにベッドを作る必要がありませんので、かなり自由度の高いフロアプランを作ることができます。

バンコンならポップアップルーフでも良いのですが、”普通のクルマに見せる”必要がないなら、ハイルーフやそれを架装したものの方が良いでしょう。
いちいち上げ下げする必要が無いのはもちろんですが、断熱性が良いのと、オーバーヘッド収納が装備できるのがメリットです。

なお、長期旅では、ルーフが高い方が圧倒的にストレスが溜まりません。
車内で立ち上がれるかどうか、は大きな違いです。
その意味では、バンコンならハイルーフかそれを架装したものを選ぶべきでしょう。

旅行が長期に及びますので、それぞれの就寝時間や行動パターンが異なっていることも多々あります。
例えば、奥様は早く就寝したいが、ご主人はもう少しダイネットでお酒を飲んでいたいとか。
あるいは、ご主人はすぐに眠りたいのに、奥様はもう少しベッドで本を読んでいたいとか。

このような場合は、ベッドが独立しているツインベッドや、そもそも位置が離れている後部ベッドとバンクベッドを使用するなどの使い方があります。

最も一般的なのは、後部横置きハイマウントダブルベッドでしょう。
横置きなので前方への進出も抑えられ、ベッド下は大きな収納庫として使えます。

車体の大きさは、もちろん大きい方がストレスも少なくなりますが、あまり大きいと、込み入った温泉街の道路や、街中を運転するのに気を使います。
ただ、キャンプ場に行くのと違って、ほとんどの場合、観光バスも行けるようになっている場合が多く、また駐車場も大型に対応しているところもありますので、よほどの秘境でない限り、大きなモーターホームでも、下調べをしておけば、問題なく行けるでしょう。

 アドリアモービルのTwin

長期旅になりますので、ギャレーは必要です。
毎回レストランなどでの外食はもちろん考えられますが、1ヶ月も続けていると飽きてきますし、費用もバカになりません。
たまには調理した食事を食べたくなるし、また、あっさりしたもので済ましたいこともあります。

スーパーで購入した惣菜を温めるのに電子レンジはかなり便利です。
冷蔵庫は、二人分の食材を入れておくだけなので、40リッター程度のもので問題ありません。
スーパーがどこにでもありますので、その都度買い足せばよいのです。

トイレは、自分で処理するのが嫌でなければあった方が便利です。
ただ、道の駅なら24時間トイレが使えますし、コンビニもありますので、必需品ではありません。

もっとも、ハイエースクラスなら、ユーティリティールームを設ける余裕がありますので、緊急のためにトイレを置いておくと安心です。
トイレとして使わなくても、ちょっとした収納庫としても使えます。

温水シャワーは、日本では不要と言うユーザーが多いようです。
恐らく、短期使用のバンコンユーザーが圧倒的に多いため、そのような傾向になっていると思われますが、長期旅の場合は重宝します。

よく、日本には温泉がどこにでもあるので、シャワーは不要という意見を聞きますが、毎日温泉に行くのも、温泉好きでない限り面倒なものです。
停泊地に隣接している温泉施設があれば良いのですが、そうでない場合は温泉を探して走らなければなりません。

到着が夜遅くなったので、サッサとクルマを停めてビールを飲みたい、という場合もあるでしょう。
その時、車内でサッとシャワーを浴びて済ますことができれば、かなり助かります。
また、食器を洗うとき、温水が出ると洗剤が落ちやすいのも大きなメリットです。

温水設備はかなり面倒と思われているかもしれませんが、熱交換式なら走行中にエンジンの排熱で湯が沸いてますし、ガスボイラー式でも、30分程度で湯が使えます。
二人分なので、タンク容量も40~60リッター程度あれば十分足ります。

やはり長期旅で問題になるのが、バッテリーの充電です。
RVパークが現実的な手段でしょう。
あるいは、発電機の搭載です。
走行中に運転できる発電機であれば、走行中にバッテリーを充電しておきますので、到着してから発電機を回す必要はありません。

エアコンなどを使う場合は、大容量のバッテリーが必要です。
最低限100Ahのバッテリーを2個積む必要がありますが、それでも実用できるのは2~3時間程度と考えておいた方が良いでしょう。


お勧めのボディタイプとポイント

・バンコンなら、車内を動き回れるレイアウト
・バンコンなら、ハイルーフやそれを架装したモデル
・キャブコンが理想的
・輸入モーターホームならバンクを持たないロープロファイルタイプが選べる

お勧めのレイアウト
・後部にハイマウントダブルベッド、2段ベッド、ツインベッドを持つモデル
・バンコンなら後部ハイマウントダブルベッドがあると、ベッド下に大きな収納スペースを確保できる
・バンクベッドがあれば、フロアのレイアウトは自由度が高まる
・ユーティリティールームがあれば便利

お勧めの装備
・常設ベッド
・ギャレー、冷蔵庫、電子レンジ
・小物入れを含め豊富な収納
・温水シャワーがあればベター
・外部電源入力
・発電機
・FFヒーター
・家庭用エアコン




2017.2.15