2-12. トイレの汚物処理はどうするの?


トイレの話が続きますが、ポータブルトイレにせよカセットトイレにせよ、家のトイレのように水を流せば終わりというわけにはいきません。当然、汚物処理をしなければなりません。
それがイヤだからトイレはできるだけ使わない、あるいは最初から積んでいないというオーナーさんは多いと思います。

ポータブルトイレでも、カセットトイレでも、あらかじめ汚物タンクにはケミカル洗浄剤を入れておきます。タンクの中の汚物は、このケミカル洗浄剤によって分解され、ニオイもケミカルのニオイになっていますので、実際は想像しているよりもずっと”それとは分からない”モノになっています。しかし、やはり気持ちの良いものではないですね。

汚物タンクは、トイレ本体から取り外して、家庭のトイレなどに捨てます。しかし、長期のクルマ旅の場合は、どうしても途中で処理する必要に迫られます。
しかし、道の駅のトイレや公衆トイレに捨てるのはマナー違反です。持ち帰って自宅で処理するかオートキャンプ場のダンプステーションを利用しなさい、というのがよくある回答です。しかし、長期旅の場合は、自宅で処理できませんし、ダンプステーションがあるオートキャンプ場が都合よくあるわけでもありませんので、本当に困ってしまいます。結局ガソリンスタンドにお願いする、というような方法しか残されていません。

このような状況から、キャンピングカーにトイレは必要か?を考えると、緊急用として積んでおく、というのが落としどころかもしれません。
通常は外部のトイレを使用し、よほど周りにトイレの無いところで停泊したり、大雨や極寒で外に出られなかったりした場合のみ、車内のトイレを利用します。
「行けるときに行っておく」、「トイレのある場所で停泊する」、を心がければ、車内のトイレを使用しなければならない状況は、意外に少ないと思います。

なお、「ラップポン」という処理の不要なトイレが発売されています。汚物を自動的にフィルムにラップして、そのままごみとして捨てられるものです。災害時や介護用に開発されたものですが、搭載するキャンピングカーもあります。

 オーエムシーの「ZERO」に設置されたラップポン


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